Prof. Tangqiu Li
Department of Computer Science, Xiamen University
Eメール:tqli@xmu.edu.cn
履歴:
 1944年7月1日に福建省で生まれ、上海交通大学と上海工業大学を卒業し、1982年に修士号を取得した。現在は、廈門大学計算機情報工学部の副学部長を兼ねた教授である。人工知能、特に自然言語処理と機械翻訳の研究に関心があり、長年、この分野の研究に携わっている。2度、米国を訪れ、自然言語処理の研究を行った。廈門大学のプロジェクトリーダーとして、中央科学院計算研究所の研究者であるGao Qingshiやその同僚と協力して、1998年から1990年にかけてインテリジェント機械翻訳863プロジェクトに取り組んだ。1995年から1996年まではカーネギー・メロン大学の機械翻訳センターで客員科学者として働き、同センターのKANTプロジェクトで使用される中間言語から中国語の文章を生成する研究に専心した。1996年から1997年にかけては自然言語処理のための汎用構文解析機能生成機の研究に取り組み、完成させた。1999年以降は、国防科学技術大学の研究員であるChen Huowang氏と協力して、多言語機械翻訳システムに関する863プロジェクトをはじめとするいくつかの研究プロジェクトに携わっている。

廈門大学とそのパートナーによる機械翻訳の研究
発表資料
 廈門大学計算機科学部の我が研究グループは、1988年から中央科学院の研究者であるGao Qingshi氏と協力して、863プロジェクトと称するインテリジェント機械翻訳システムの研究に正式に携わってきた。その後、国防科学技術大学の研究員であるChen Huowang教授と協力し、863機械翻訳プロジェクトや地方の自然科学財団が資金を提供する関連プロジェクトに参加した。我々の研究の最終目標は、翻訳品質の高い汎用多言語機械翻訳システムを作ることである。この目標を達成するために、我々は独自の機械翻訳方法を確立し、自然言語を構文解析する汎用ツールを構築し、中国語の統語構造と意味構造の曖昧性を解消するハイブリッドな手法や、翻訳の質を高めるために文脈情報をよりうまく利用するメカニズムなどシステムの性能にとって重要ないくつかの手法を調べた。この方法論を基にしてパートナーと共にいくつかのオペレーションシステムや試作システムを作った。それらにより、我々の方法論は実現可能であることがわかる。
 今回は、機械翻訳に対する我々の見解について簡単に考察し、我々のシステムの特筆すべき方法論と基本構造を説明し、パートナーと共に我々が機械翻訳の分野でこれまで何を行ってきたかを簡単に述べる。その後で、中国語の統語構造と意味構造の曖昧性を解消するためのハイブリッド手法などいくつかの方法について詳細に考察する。最後に、将来の研究開発の方向と計画について述べる。今回の学問交流が自然言語処理の研究を一層促すことになり、アジアおよび世界各地の学者間の協力を活発化することを期待する。
機械翻訳、構文解析、意味解析、構造、意味的曖昧性の解消